この記事を読むと...
- ざっくり"音楽著作権"がわかる
- "著作権管理サービス"の仕組みがわかる
- 著作権収益を得るために何をすべきかわかる
本記事では、著作権についてまだあまり知らない方から、著作権を届出しすでに収益を受け取っている方まで全ての利用者さまを対象に解説していきます。
無料で利用可能、著作権収益から85%を還元
著作権収益、受け取れてますか...?
まず初めに、TuneCore Japanを利用しているインディペンデントアーティストでも意外と見落としがちなポイントを紹介します。
そもそも楽曲が生み出す収益には、”原盤権”から生じる収益と、”著作権”から生じる収益の2種類が存在します。
TuneCore Japanが100%還元している収益は、”原盤権(レコード製作者の権利[著作隣接権の一つ])”から生じる収益です。
“著作権”から生じる収益については、TuneCore Japanから通常支払われる収益には含まれていないのです。
そこで、“著作権”から生じる収益を受け取るためにどのようにしたらよいか解説していきます。
"著作権"と"原盤権"は違う?
"著作権"と"原盤権"は、全く異なる別の権利です。

“著作権“は、詞や曲について発生する権利です。この権利は詞や曲を作った人の下に発生し、この人は”著作者”として詞や曲の使用を独占することができます。
これに対して "原盤権"(正式には「レコード製作者の権利」といいますが、音楽業界では”原盤権”と呼ばれることが多いです。)は、録音された音源について発生する権利です。原盤権は、音源の制作費用を支払った人の下に発生し、この人は”原盤権者”として原盤の使用を独占することができます。
アーティストが詞と曲を作り、自分の費用で音源を制作した場合には、アーティストが著作権と原盤権を共に持つことになります。
他方で、アーティストが詞と曲を作ったものの、レコード会社やレーベルが音源の制作費用を負担した場合には、著作権はアーティストが持つものの、原盤権はレコード会社やレーベルが持つということになります。
楽曲が配信ストアで再生される際には、著作権と原盤権の両方が利用されていることになります。そのため、配信ストアで再生された場合の収益には、”原盤権”から生じる収益と、”著作権”から生じる収益の2種類が存在します。
”原盤権”から生じる収益は、配信ストアからTuneCore Japanに支払われ、これをTuneCore Japanが原盤権者(音源の制作費用を負担した場合にはアーティスト)に支払っています。
これに対して、“著作権”から生じる収益は、配信ストアから著作権等管理事業者(日本ではJASRACまたはNexTone)に支払いが行われ、著作権等管理事業者がアーティストに支払いを行うことになります。
ただし、著作権等管理事業者がアーティストに支払うのは、楽曲の著作権の管理を委託している場合のみです。つまり、アーティストが“著作権”から生じる収益を受け取るためには、著作権等管理事業者に楽曲の著作権の管理を委託しなければなりません。