はじめに
自分のオリジナル楽曲が完成し、いざ音楽配信ストアにリリースを行う際、より多くのリスナーやファンを獲得するために、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。
今回は、1つの新しい楽曲をリリースする際に、行動しておくと良い点について解説します。
ほとんどのことをアーティスト自身で無料で行うことができます。
そもそも、音楽配信の仕組みが分からない、音楽サブスクってなに?という方は以下の記事を参考にしてみてくださいね。
参考記事 | 音楽配信の仕組み
▼TuneCore Japanでリリース配信する
リリース前の事前準備
楽曲をリリースする前に、必要な工程が完了しているか、まずはしっかりと確認しましょう。
- 楽曲を完成させ、ミキシング / マスタリングを行う。
- リリースのイメージに合わせた、ジャケット画像やアーティスト写真、マーケティング用画像を撮影、完成させる。
- レコーディング音源やサンプリングの許諾を確認し、配信リリースにおけるライセンスが適切に得られているか確認する。
歌詞の登録
- 全ての歌詞をテキストとして入力する。歌詞が配信されていると、リスナーがただ聞くだけでなく口ずさんだり、歌詞に注目して音楽を楽しむことができるようにになります。
- そのため、リピート再生を促すことができ、高いエンゲージメントが期待できるようになります。(▶︎ 歌詞の配信方法)
【中上級者向け】さらにやってみよう!
- 作品に関わったクリエイターやクレジットを確認し、収益の分配を決める。
- アーティストのプロフィールを作成し、EPK (Electronic Press Kit )を作成する。
- 楽曲制作の過程(作詞作曲、レコーディング風景、スタジオ、ミキシングなど)の様子を写真や動画に収め、リリース後にSNSなどで使用する。
- タイムラインを組み立てる
- シングルをリリースする場合は、リリース日を決定し、その前後のプロモーション計画を立てる。
- EPやアルバムをリリースする場合は、先行シングルの日程や、アルバムに絡めたプロジェクトやツアーの計画を立てる。
- 形式に関わらず、リリースの予定は立てましょう。今後の振り返りや数値管理に役立ちます。
- プロモーターを雇うか、もしくは自分自身でプロモーション活動を行うか決める。
- プロモーションの専門家を雇っている場合は、キャンペーンを行いたいことを伝え、他の成功事例などを聞いてみましょう。
- 自分自身でプロモーション活動を行う場合は、あなたの音楽ジャンルを扱うメディア編集者、キュレーター、ジャーナリストと一緒に、アプローチするメディアのリストを作成する。
リリース登録時
- メタデータの確認(オーディオ ファイル:44.1 kHz、16 ビット ステレオの WAVファイル)
- ジャケット画像:3000×3000 〜 40000×40000 ピクセルの JPG または PNG ファイル
- TuneCore Japanでの配信登録手続きを行い、リリース日を設定する。
- YouTube コンテンツ収益化サービスとFacebook Musicプロダクトの登録を確認する。(自身の楽曲の権利が100%主張できる場合は、登録画面での配信ストア先に選択されていることを確認しましょう。)
- Spotify / Apple Music / Amazon Music / LINE MUSIC / Deezer のfor Artists(アーティスト用専用ページ) にて、アーティストプロフィールを取得し、プロフィールの作成を行う。
- YouTube 公式アーティスト チャンネルをリクエストする。
リリース前の動き方(4週間前〜1週間前)
新曲をリリースする時は、実はリリース前の動き方がとても重要です。
この期間は、リスナー増加に向けた仕込みを行う期間です。
リリースした後に、メディアやプレイリストへ展開してもらえたり、ファンにしっかり聞いてもらえる環境を作ったりするためには、少なくともリリースの4週間前からの動き始めが必要となります。
それでは、以下で1つずつ詳しく見ていきましょう!
4週間前
- TuneCore Japanにてリリース登録を行い、その際にサブミットの申請を行う。
- 音源が正常にアップロードされたか確認する。(TuneCore のダッシュボード、各配信ストアのアーティストページ上にて確認)
- Spotify for ArtistsとAmazon Music for Artistsのプレイリストにサブミットの申請を行う。
- 公式ミュージック ビデオ、リリックビデオなど、すべての映像コンテンツを準備する。
【中上級者向け】さらにやってみよう!
- SNS全体でフォロワーを増やす施策を考え、実行する。
- リリースの記念企画を行う
- オフラインの場合は、会場を確定し予約し始める。
- オンラインの場合は、ライブ配信形式の準備を開始する。
- 配信ストアで予約販売を行う場合は、キャンペーンを開始して早めに販売を開始する。
3週間前
- 写真、ミュージックビデオのティザー、リース/TikTok/ショート動画、などの新しいコンテンツを公開し始める。
2週間前
- Submit Hubなどの独立したプレイリストキュレーターやブログに自身の楽曲を売り込む。
1週間前
- 全ての配信ストアにて、アーティストページのプロフィールや写真を更新する。
- SNS上で、リリース楽曲のティザーを宣伝し続ける。
- 全てのSNSでジャケット画像を公開する。
- 各トラックのSpotify CanvasをSpotify for Artistsからアップロードする。
【中上級者向け】さらにやってみよう!
- 予約注文を確認する。
- 全てのSNSでプレセーブのキャンペーンを開始する。
- フィーチャリングアーティストやコラボレーターにプロモーション用の資料を配布する。
リリース日はコレをやる!
- SNSの全てのバナーを「リリース中!」画像に変更する。
- Spotify for Artistsより、「アーティストピックアップ」を更新し、最新リリースを掲載する。
- リリースのLinkCoreのURLを確認する。(【使い方】LinkCore(リンクコア)をシェアする)
- YouTube プレミアで公式ミュージック ビデオをリリースする。
- プレイリストインやランキング、メディア露出があった場合、全てのSNSで宣伝する。その際、キュレーターやメディアのメンションを忘れずに。
- 新しいリリースに合わせたアーティストプレイリストを作成し、各配信ストアで展開する。
- SNSの Instagram Live、TikTok、YouTube、などを通して、リリースを宣伝する。
参考記事 | プレイリスト
参考記事 | YouTube
参考記事 | SNS
【中上級者向け】さらにやってみよう!
- 歌詞をMusixMatch と Geniusに登録する。
- リリース パーティーを開催し、Instagram、Twitch、YouTube で配信する。
リリース後の動き方(1週間後〜)
新曲をリリースをしたら、積極的に宣伝を行いましょう!
ここから、SNSのフォロワーやチャンネル登録者へ毎日のように聴いてもらうための宣伝に徹底します。
大事なのは、ファンとの交流を行いながら自分自身の楽曲を楽しんでもらうことです。
それでは具体的にひとつずつ確認していきましょう!
1週間後
- メディア展開やプレイリストインを再投稿し、ファンと共有する。
- TuneCore Japanの各種レポートなどを活用して、リリース再生やリスナーの状況を確認する。
- Spotify for Artists、Apple Music for Artists、Amazon Music for Artists、Facebook、Google および YouTube アナリティクスですべてのリリースデータをチェックして、リリース再生やリスナーの状況を確認する。
【中上級者向け】さらにやってみよう!
- ファン コンテスト、商品プレゼント、ソーシャル トレンドを作成して、ソーシャル メディアでのシェアを促す。
2週間〜4週間後
- ミュージック ビデオやビジュアライザーなどの映像コンテンツを全てのSNSに投稿し続ける。
【中上級者向け】さらにやってみよう!
- ライブを行い、Instagram Live、In-Studio、Moment House などに投稿する。
- 楽曲の別バージョン(リミックス、アコースティックバージョン、デモ、Bサイド)などをリリースする。
- アルバムまたは EP の他のトラックのフォローアップ ミュージック ビデオを作成してリリースします。
- 未発表のトラック (デラックス エディション) を配布する。
アーティストなら常に意識したいこと
- 全てのSNSでDMに答え、ファンと1対1の会話を行う。
- SNSで反応しているファンの投稿をリポストする。
- 似ているジャンルやレベル感のアーティスト/クリエイティブ、インフルエンサーとの関係を構築し続ける。
- 業界の専門家などのネットワークに積極的に参加し、関係を構築する。(ただし、礼儀正しく)